FPの目 不安も安心も見える化を
FP(ファイナンシャルプランナー)ってご存じですか?
住宅資金や保険の相談にのってもらった方もおられるでしょうし、FP資格をもってる方もおられると思います。日本では「お金の相談窓口」と言われることもあり、お金の貯め方、使い方についてアドバイスをする人です。
今回は「FPの目」を皆さんに紹介します。
個人的なことになりますが、私は主婦からFPになりました。これからの暮らしが不安でたまらなかったからです。
お財布の中にお金はあるし、銀行口座にも残高がいくばくかあります。けれど、
・子ども二人の教育費は足りるのだろうか?
・住宅ローンは返していけるのだろうか?
・車の買い替えはできるのだろうか?
・病気になって収入が減ったらやっていけるのだろうか?
・老後資金は貯まるのだろうか?
・親の介護が必要になったらどうしたらいいのだろうか?
・再就職できるのだろうか?
等々、不安なことはいくらでもあります。口座に記帳すると給料が入ったり、住宅ローンの返済があったり、光熱費の振り替えがあったり、クレジットの支払いがあったり、、、お金が出たり入ったりしているので我が家は「黒字」なのか「赤字」もわかりませんでした。
FPの勉強をして、資格をとって、収入が増えたり貯金が増えたりしたわけではありません。
けれど、先々に対する不安はかなり軽減されました。色々なことをお金で考えて、先の見通しが立ってきたからです。
健康、時間、愛情、夢や希望、病気や災害への不安など、お金で代えられないものをものをお金に置き換えて考えてみるのです。
例えば未来のライフプラン。
「子どもの進学先はこんな風になってほしい、こんな風になるのだろうな」っと思えばそれに掛かるお金を試算します。
「大きい車に買い替えたいな」っと思えばそれに掛かるお金を試算します。
「子どもの結婚式にお祝いを贈りたい」、「旅行にいきたい」、「再就職したい」、「家をリフォームしたい」など考えつくことを試算していきます。
不安なことも「病気になったら収入が減って」なども社会保険から受け取れる額はいくらか
加入している保険で補填されるのはいくらか、と試算していきます。
これからの自分の、家族の、子どもの人生を表にしていき、今後の収入の予想や、やりたいことの費用を入れていきます。これがキャッシュフロー表といわれるものです。収入や、やりたいことなど変わって行くものです。特に子どもの希望など度々変わるものです。そのたびにキャッシュフロー表は作り直せばいいだけのことです。
FPの勉強はこの技術を学ぶものです。
ものの見方として、形のない不安や先のわからない未来をお金に換算して見える化していく、その過程で見えないものに対応する心構えをしていく。そんなFPの目をご紹介したいと思いました。
この記事の執筆者:三島 佳予子(Kayoko Mishima)
保有資格:CFP・1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 住宅ローンアドバイザー