利回り4%と利回り8% どちらを選ぶ?利回りだけでは決められないこと

資産を作るとき、資産を増やそうとするとき、利回りは大切です。
利回り4%のものと、利回り8%のもの、
どちらが資産を増やすのに有利かは自明の理。
でも、その利回りはどこからきているものですか?
その利回りに対するリスクどれくらいありますか?
「投資」というと「一攫千金」など、「増えるかもしれないが失うかもしれない危ないもの」と言われることがあります。
安定的に成長・利益を期待する投資と、
〇か×かのように一時的に爆発な利益を期待する投機は違います。

投資の種類
投資はその対象によりいくつかに分けられます。
・株式投資(個別株・投資信託・上場ETF、など)
・債券投資(国債・社債・債券投資信託、など)
・通貨投資(FX(外国為替証拠金取引)、外貨預金、など)
・現物投資(原油、金、米、スーパーカー、など)
・不動産投資(不動産売買、賃貸収入、REIT(不動産投資信託)、など)
・仮想通貨(ビットコイン、仮想通貨投資信託、など)
また、その方法や組み合わせによって色々な種類があります。
・現物取引
・信用取引(株式信用取引、など)
・先物取引(原油先物取引、金先物取引、など)
・保険(保障と保険会社利回り、株式、債券投資の組み合わせ、など)
・ロボアド(投資家の代わりに資産運用のアドバイスや運用の手伝いをするサービス、など)
その他にも色々なものが投資対象になり、その方法や組み合わせもネットの普及もあり本当に多くなってきました。
詐欺まがいのものも多くあるのでご注意を。

不動産投資
利回りのいい投資方法として取りざたされるのが、不動産投資。
収益物件に関する資料を見てみましょう。

不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家(けんびや)
「収益物件市場動向四半期レポート<2023年4月~6月期>」より0
https://www.kenbiya.com/doc/press/pre2023-07-11.pdf
ほぼ7%~8%の利回りになっていますが、利回りは減少傾向にあります。
もう少し長いスパンの推移を見てみましょう。
一棟アパートの利回り推移は2014年に比べここ10年で変化して変化しています。

不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家(けんびや)
「収益物件市場動向四半期レポート<2023年4月~6月期>」より
https://www.kenbiya.com/doc/press/pre2023-07-11.pdf
収益物件の利回りの元になっているのは、賃借人の家賃収入です。
物件を借りてもらうために管理、修理、保全、改良は欠かせません。
投資した後に手を加えることが必要です。
また建物は経年変化をするため、新築時の家賃が一番高く設定でき、築古になると低くなる傾向もあります。
不動産投資は利回りはいいが、手がかかり、利回りが変わる投資です。
債券投資
利回りの低いが安定している投資と言われるのが債券投資です。
日本国債の利回りは10年物国債で約1%。(2024.6月末)
新規の個人向け国債にいたっては次のように1%を切る低い表面利回りです。

現在募集中の個人向け国債(令和6年6月28日現在)財務省発表より
https://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/recruitment/pdf/recruitment.pdf
個人向け国債は1万円から投資できる手軽さと、発行後1年経過すれば中途換金可能で流動性と元本割れリスクがないのが魅力ですが、利回りが低いです。
日本の国債利回りは低いですが、海外に目を向けると、アメリカ、オーストラリアの国債利回りは4%を超えていますし、政策金利が4%を超えている国も、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど多数あります。(2024.06.28時点)
日本の債券は低利回りですが、海外の債券市場は日本よりも高利回りで動いています。
保険商品への債権の組み込み
海外の債券が高利回りだとしても、海外の情報は日本市場と同様には手に入りにくいですし、アクセスも限られます。
取り組みやすいのは保険商品に組み入れられた債券投資でしょうか。
米国債に連動した商品では、終身保険で支払った保険料を、20年加入時利回り固定で利回り約4%で運用する商品もあります。
※10年間は保険解約控除・市場価格調整が入り、支払い保険料を受け取り保険料が下回る恐れがあります。
※為替リスクがあります。
保険関係手数料もかかりますが、利回り約4%を20年間確保することができます。もちろん手間なしで。
利回りだけでは決められない
投資は利回りがいいほど、効率よく資産を増やせれます。
けれど、中身を見てください。
その利回りの元になっているものは何か。
その利回りをに潜むリスクは何か。
その利回りを得るための手間はどのくらいか。
その利回りを得るために手間をかけることは自分の好みに合っているか。
利回りの大小だけでは決められないことはあります。

この記事の執筆者:三島 佳予子(Kayoko Mishima)
保有資格:CFP・1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 住宅ローンアドバイザー /宅地建物取
引士