確定申告にマイナンバーカード?

令和5年(2023年)2月16日(木)~令和4年度の確定申告の受付が始まります。
マイナンバーカードとスマホがあれば、確定申告がe-taxで簡単にできるようになりました。
今年の確定申告と、もうすぐ申請期限を迎えるマイナポイント獲得のためのマイナンバーカードについて簡単に解説します。

「サラリーマンは確定申告なんて関係ない、年末調整だけで十分」というも方多くおられます。
確定申告すると受けられる控除があることをご存じですか?

「医療費控除」
「雑損控除」
「住宅ローン控除」
(1年目)
「寄付金控除」(ふるさと納税でワンストップ特例を使わなかった場合を含む)

これらは、確定申告をすると受けることができる控除です。
「地震保険」や「生命保険」に12月に加入して12月に支払いがあった方は、年末調整の時期には控除証明書が間に合わないかもしれませんが、確定申告をすれば控除を受けられます。

また、2つ以上の事業所から給与(20万円以上)をもらっていたり、年の途中で転退職した場合など、確定申告が必要な場面はいつ現れるかわかりません。
今は必要ない方も、確定申告の知識は身につけておきましょう。

確定申告の時期になると、各地に設置された「確定申告会場」で長時間待たされるから大変!というイメージがありますが、今は申告も簡単になってきています。
・国税庁の「確定申告」サイトが使いやすくなった。(スマホでも対応)
・マイナンバーカードがあれば、スマホでのe-taxが簡単になった。

2020年末時点でのスマホ世帯保有率は86%を超えてメジャーな存在になりました。スマホとマイナンバーカードを使うと、家で・出かけることなく・郵送する必要もなく・確定申告ができるようになりました。

スマホとマイナンバーカードでe-Tax!|令和4年分 確定申告特集
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/smartphone-etax.htm

詳しくは国税庁の確定申告サイトに譲りますが、スマホとマイナンバーカードを用いたe-taxが便利になりました。
・スマホのカメラで「給与所得の源泉徴収票」を撮影することで、その記載内容を直接入力しなくても、確定申告書等作成コーナーの該当項目に自動入力することができます。(令和3年分から)
・カードリーダー不要!スマホとマイナンバーカードでe-taxが送信できる(令和2年1月31日から始まっていましたが、読み取り回数が減るなど令和4年分から簡単になりました)

国税庁:確定申告特集から引用

ここで必要となってくるのが「マイナンバーカード」です。もう皆さん、マイナンバーカードは取得されましたか?

マイナンバーカード取得・申請すると最大2万円のキャッシュレスポイントがもらえるマイナポイントの申請期限が令和5年(2023年)2月末ともう間近になってきました。

マイナンバー導入までには50年以上の長い歴史がありました。

昭和43年(1968年) 佐藤栄作内閣 すべての国民に個人コードの付与を計画「国民総背番号制度」
→ 国民監視につながると頓挫

昭和55年(1980年) グリーンカード制度の採用「納税者番号制度」
→ 各界からの根強い反対のなか一度も実施されることなく1985年に廃案

平成14年(2002年) 住民票コードの通知

平成15年(2003年) 住民基本台帳カード(住基カード)交付開始、住基ネットの本格運用が始まる。
→ 「牛は10桁、人は11桁」と人を番号で識別することへの反発
(牛の個体識別番号はBSEの感染を機に2004(平成16)年から導入されました)
利用範囲が狭く、行政主導で利用者へのメリットが少ない
2014年3月末時点での普及率が5%程度と低迷

平成25年(2013年)5月31日 マイナンバー関連4法が公布

平成28年(2016年)1月 マイナンバーカードの交付が開始

「税金」
「年金」
「子ども手当 など各種手当」
「健康保険 などの医療」

マイナンバーと私たちの暮らしは切っても切れない関係になってきています。
近い将来には
マイナンバーカードと「健康保険証」との一体化
マイナンバーカードを「運転免許証」としても使えるようにする

など、マイナンバーカードを各種証明書として用いるよう、行政手続きが始まっています。
マイナンバーカードが必要な時期は間近に迫ってきています。

マイナンバーカードを落としたらどうしようカードを不正利用されたらどうしようとか、カード取得に関して気になることもありますね。
総務省のHPではこのように記載されています。

令和5年1月末時点で、人口に対するマイナンバーカードの交付枚数率は60.1%です(総務省HPより)
いずれ必要となることが予想されるマイナンバーカードです。

キャシュレスポイントがもらえる今のうちに申請してしまいましょう。

〈参考〉

マイナポイント付与対象となるマイナンバーカードの申請期限 …

マホとマイナンバーカードでe-Tax!|令和4年分 確定申告特集

マイナンバー制度とマイナンバーカード - 総務省


この記事の執筆者:三島 佳予子(Kayoko Mishima)


保有資格:CFP・1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 住宅ローンアドバイザー /宅地建物取引士